ゲーム天国ソーシャル地獄

「フリーソフト超激辛ゲームレビュー」でレビュー書いています。雑多的に書く予定です。

焼き豚(棚橋プロジェクト、2003) レビュー

プレイ当時、全俺にショックを与えた問題作!科学者の歪んだ愛の形とは!?

サイト消失、DL先消失と「もう二度と遊べない」ゲームです。

棚橋プロジェクト様は、03年から06年まで、全年齢向けのものもアダルト向けのゲームも作成していました。ただ、これだけがダウンロード方法が特殊で

・「(ダウンロードしたい場合は)ここのメールアドレスに送ってください」
・送ると、自動返信が返ってくる
・そこに記されたアドレス先でダウンロードする

自分が今まで見てきた中で、ここまで面倒くさい方法でDLさせるのは過去になかったのではないかと。しかし、実際にやると「そりゃそうもするわなあ」という衝撃の作品でした。

今までネットで見てきた中で、サニーガールさん(閉鎖、ただし短文のみ)と棚橋プロジェクトファンサイト(http://www4.tokai.or.jp/opposite/list/tp/yakibuta/yakibuta.htm、更新停止中)だけでしか存在を知ることが出来なかったのですが…。

さて、もう内容のすべてを書いてしまいましょうか。

このゲーム、前編と後編の二つあるわけですが、まずは前編を読んでいくこととしましょう。

【前編】
主人公は自分の容姿にコンプレックスを持っています。
豚というあだ名で呼ばれ、初恋の人に思い切って告白するものの
「あんたきしょいのよねー あっち行ってよ」
と振られてしまいます。

絶望した私は、必死で勉学に打ち込み、遺伝子工学の分野で多くの業績を
あげ、著名人となるわけです。

そして、彼宛に中学校の同窓会を知らせる葉書が初めて届き、
同窓会に向かう彼。昔、彼を小馬鹿にしたり虐めていた奴らは手のひらを返し
主人公はふんぞり返っていたのですが、そこには彼の目当ての初恋の人は
いなかった…そう、もうすでに彼女も遠い場所、海外に行ってしまっていたのです。
前半は、このようになっています。が、ここからが凄まじいです。
単なる序章にしか過ぎなかったのです。

【後編】
主人公は、何故このような大金を得ることが出来たのか。

それは、政府と「とある契約」を交わしていたからです。
どうやら、主人公は「遺伝子に関わる重大な発見をしてしまった」そうでして…
そう、「クローン人間」を作り出すことに成功したわけです。

ただ、これが流出するととてつもなく大変なことになるので、あくまで口止め
としてそういうなんか…なので、そこまで大きな権限が与えられたと。
そして、クローン人間を作り出すためには、DNAを豚に注入すればいい…と。
ね、これで主人公が何をするのか?

もう、「ファイナルアンサー!?」「ファイナルアンサー!」くらい確実ですよね。

主人公は、とかく自室の研究室で…おっと、ここから先はとても話せない

知りたい方はメールをくだされば返しますがとても載せられる内容ではないです。

このゲームで恐ろしいのは
「話では人は一人も死んでいない」
ということです。
いや、いろいろ死んでいますが「人」ではないわけですし…。

しかし、外見が人だったら「人間」なんでしょうか?
どこからどこまでがヒトなのでしょうか?
意志を持っていたらニンゲンなのでしょうか?

この主人公がどうなったのかは、語られませんが、彼に待ち受けているものは
…やはり破滅だと思います。恐らく、人間とクローンの区別がつかなくなってしまい、最終的にはそれで自らの命を奪うことになるのでは、という。

いやあ、イヤなゲームでしたよ。本当に。

昔からそういうのばっかりやっていたので、道を大きく踏み外してしまったのかもしれません。いいことなのか悪いことなのか・・・。